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ラヤ・マーティン Raya MARTIN

ラヤ・マーティン

Raya MARTIN

1984年フィリピン・マニラ生まれ。ラヤ・マーティンは、フィクションやドキュメンタリー、インスタレーションなどの長編・短編映画を監督。カンヌ国際映画祭の「「シネ・フォンダシオン」、ベルリン国際映画祭のレジデンシー・プログラムに参加、「ベルリナーレ・タレンツ」卒業生。
2009年カンヌ国際映画祭「ある視点」部門で上映された《INDEPENDENCIA》(ベルリナーレ・ワールド・シネマ・ファンド協力)は、フィリピンの歴史とハリウッドのファンタジーが完璧に融合された作品として賞賛された。同年のアウト・オフ・コンペティション部門でも上映された《Manila》を共同監督。フィリピン人監督で初めてカンヌ映画祭公式部門に2作品を出品。極めて映画的な形式をとりながら、タルコフスキーからザ・シンプソンズまで、あらゆるものからインスピレーションを受けた多様な作品を発表している。2013年、ロカルノ国際映画祭でプレミア上映された《How to Disappear Completely》は、ジョン・カーペンター風の電子スコアを使用した、不穏な雰囲気のホラー映画。同年、デニス・ホッパーのカルト的名作《ラスト・ムービー》(1971年)にちなんでマーク・ペランソンと共同監督した《La Ultima Pelicula》では、著名な脚本家・監督であるアレックス・ロス・ペリーがメキシコを舞台にした世界の終わりの映画作家として主演している。
マーティンはフィリピンで権威ある「Thirteen Artists Award」を受賞。シネマスコープ誌の「50歳未満の最も重要な映画作家50人」の一人に選ばれた。2012年には、ドイツ・カッセルの「ドクメンタ13」で作品が上映されたほか、ニューヨーク近代美術館と映像博物館(ニューヨーク)、ポンピドゥー・センター(パリ)、韓国映像資料院(ソウル)でもプログラムが上映された。また、韓国・光州市にある国立アジア文化殿堂の委託作品で、パフォーマンス・アートの分野でも活動を開始。最新の長編映画に、F・H・バタカンによるフィリピン最初の犯罪小説でベストセラーとなった小説をもとにした《Smaller and Smaller Circle》、Film Independent製作の青春映画《Death of Nintendo》がある。