1978年大阪生まれ。ドイツ、ベルリン在住。黒川良一は自然のなかで知覚されたアナログ表現を、詩的なイメージと感情のデジタルデータへと軽やかに変化させる。観る側の網膜に結びついたイメージの断片は、無限の明るさによって、一貫してぼんやりした記憶にとって変わられていく。近年では、テート・モダン（イギリス）、ポンピドゥー・センター（フランス）、ヴェネツィア・ビエンナーレ、上海民生現代美術館（中国）などの世界の国際フェスティヴァルや美術館で展示されている。2010年、アルス・エレクトロニカ（オーストリア）、デジタル・ミュージック&サウンド・アート部門でゴールデン・ニカ賞（最優秀賞）を授与された。

Photo © Nina Lüth-Ryoichi Kurokawa