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本作は18世紀の植物学者ジョゼフ・バンクスの植民地航海探検と、各地のそれぞれの動植物の移動(遷徙)から着想を得た。1930年代、日本の植民地政府の官僚が、アフリカ産のカタツムリをシンガポールから台湾に輸入した。その結果、本来存在するはずのない生き物が外来種として異なる環境と条件で生き残ることになった。「台湾原住民族」*のルーツを持つ張恩滿の作品では、パイワン族の族民が古謡を用い、南島語族と人類の起源という想像を起点にしてカタツムリの物語を詠唱する。船のように行き来し交錯する複層的な歴史の中、別の場所から来たカタツムリがまたどこに定着する、生き物の居場所の変遷を歌い上げながら、変化し続ける環境で形を変えて未来に残る姿を表現している。
※台湾の先住民族である「原住民族」(解説、イヴェントの本文は台湾原住民族で統一)
Works
張恩滿《蝸牛樂園三部曲-啟航或終章》(カタツムリ楽園三部作-出航か終章か)2021年
2021年/船 50×100×400cm、刺繍 16×16×2cm/ヴィデオ、カラー、サウンド/14分35秒
高雄市立美術館蔵