物事の捉え方や考え方について身体や言葉を使った行為やインスタレーションで表現する関川航平は、東京都写真美術館内で作家と来場者が予期せず出会う新作《月蝕のレイアウト》を発表する。会期中、毎日不定期で館内各所に貼られていく小さなステッカーのイメージは、関川の多角的な眼差しによってささやかなエピソードが与えられ、会期終盤のパフォーマンス（行為）によってそれらは一つの星座のように結ばれ、あるひとつの世界の見方を現出させる。「月蝕にみる星々の位置関係」をメタファーに、知識や経験、意識や感覚が交差し、この世界がいかに成り立ち、どう認識されているのかを実証しようと試みる。