「人間は話す動物だが、その言語を所有するわけではない。都市に存在するが声がない存在、言葉はあるが言語を所有しない周辺部の人々の歴史を明らかにすることが私たちのすべきことだ。」2009年からコレクティヴとして活動するリッスン・トゥ・ザ・シティ（都市の声を聴く）は、韓国の行き過ぎた都市開発と結びついた、環境的・社会的無責任や文化的多様性の破壊について問いをなげかけることから創作活動を始めた。芸術的な形式にこだわることなく、社会的な文脈の中で何をすべきか、創造的な問いを投げ、その答えを探ることに重点を置きながら、常に最適な形式を模索し様々な活動を行っている。都市の周辺部の存在が自らの言語を所有していく過程を一つの作品（oeuvre）と呼び、すべてのプロジェクトを多方面の専門家とともに包括的に継続している。ダム建設に対する環境調査に根差した内城川プロジェクトや健常者の視点から建設された都市に疑問を投げかけ、障害を持つ人々へのストリートを考えるインタビュー映像などその多角的な活動を紹介する。