上映

大島渚の戦争   敗者は映像を持たない

この映像は「大東亜戦争」というタイトルのあと、以下のような文字ではじまる。「このフィルムは、すべて大東亜戦争当時、撮影されたものである。言葉、音、音楽もすべて当時、日本人によって録音されたものである。外国から購入したフィルムも、すべて当時の日本人の言葉でつづった。これは、私たち日本人の体験としての大東亜戦争の記録である」1940年に国策映画会社として設立された『日本ニュース映画』のフィルムと連合軍側で撮影したフィルムだけで構成された。

プログラミング

川崎市市民ミュージアム

プログラマー

濱崎好治 (川崎市市民ミュージアム学芸員)

ジャンル

上映

場所

1F

作品図版/画像
《20世紀アワー:大東亜戦争》
1968年/ヴィデオ、白黒、サウンド/98分/日本
脚本・構成:大島渚
協力:白井鉄郎/編集:上野孝/音響:森本喬雄/録音:木村哲人/プロデューサー:牛山純一

作家・プログラマープロフィール
濱崎好治 (川崎市市民ミュージアム学芸員)

プログラマー/濱崎好治 (川崎市市民ミュージアム学芸員)
1961年生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。在学中よりテレビ番組の企画、構成作家として仕事をする。1984年からテレビ電話の利用実験、文字多重放送番組、CATV開局の番組企画など、既存のメディアに拠らないソフト開発のプロジェクトに参加。1988年より川崎市市民ミュージアム映像担当学芸員として勤務し、現在にいたる。ニュース映画、記録映画、テレビ・ドキュメンタリー、テレビ・コマーシャル、ヴィデオ・アート作品のアーカイヴをすすめている。2007年から慶應義塾大学DMCとの共同研究で、動画配信(ムービング・インフォメーション・デザイン)の実証実験に取り組む。

大島渚

作家/大島渚
1932年岡山県生まれ。京都大学卒業後、松竹に入社。1959年に《愛と希望の街》で監督デビュー。《青春残酷物語》、《太陽の墓場》(1960年)などのヒット作を手がけて、一躍松竹ヌーベルバーグの旗手となるが、安保闘争を舞台にした《日本の夜と霧》(1960年)の上映中止に抗議し、1961年松竹を退社。以後も阿部定事件を題材とした《愛のコリーダ》(1976年)、《戦場のメリークリスマス》(1983年)などの話題作を世に送り出す。1996年、ロンドンで脳出血に見舞われるも、リハビリを続けながら《御法度》(1999年)を公開。現在は神奈川県藤沢市にてリハビリの日々を送る。2008年から今年にかけて現代思潮新社から『大島渚著作集』が刊行されるなど、その業績の再検証が求められている。

上映日時

2009年02月22日(日) 16:00~

上映情報

協力:日本映像記録センター
ゲスト・トーク:2009年02月22日(日)16:00~ 濱崎好治

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