上映

中国社会の現実を見据えて ドキュメンタリー《鉄西区》 第2部:街

日本占領中に設立され、後に人口の多い工業地域に変貌していった中国東北部瀋陽にある鉄西区。現在は廃れゆくこの地域を「工場」「街」「鉄路」という三部構成の中に描き出した9時間(545分)におよぶ超長編ドキュメンタリー。廃虚となっていく工場や街、変化を余儀なくされる人々、刻々と過ぎゆく時の流れ。対象となる地域を限定し長い時間をかけて記録することにより中国社会が抱える現実をも浮き彫りにした稀有なドキュメンタリー。山形国際ドキュメンタリー映画祭で2003年インターナショナル・コンペティション部門大賞受賞作。

プログラミング

山形国際ドキュメンタリー映画祭

プログラマー

藤岡朝子 (山形国際ドキュメンタリー映画祭 東京事務局ディレクター)

ジャンル

上映

場所

1F

作品図版/画像
王兵(ワン・ビン)
《鉄西区 第2部:街》2003年/ヴィデオ(DVCAM)、カラー、サウンド/第2部: 175分/中国/中国語(日本語・英語字幕付き)
監督・撮影・編集:王兵(ワン・ビン)
録音:韓冰(ハン・ビン)、陳晨(チェン・チェン)
製作:珠珠(ズゥ・ズゥ)
提供:王兵(ワン・ビン)

作家・プログラマープロフィール
藤岡朝子 (山形国際ドキュメンタリー映画祭 東京事務局ディレクター)

プログラマー/藤岡朝子 (山形国際ドキュメンタリー映画祭 東京事務局ディレクター)
国際映画祭コーディネーター。幼少期より13年間米国とドイツで育つ。映画配給会社、写真家助手を経て1993年より山形国際ドキュメンタリー映画祭のスタッフ。2003年までアジアの新進映像作家を紹介する「アジア千波万波」プログラムのコーディネーター。1997年来、ベルリン映画祭等で日本映画を海外に紹介するさまざまな事業に関わる。映画関係の通訳や字幕翻訳を数多く手がけ、国境を越えて映画と観客をつなぐ仕事を中心とする。2006よりアジアのドキュメンタリー製作・配給を支援するAND(アジア・ネットワーク・オブ・ドキュメンタリー)を立ち上げ、プサン映画祭の製作助成プログラムのアドバイザーもつとめる。

王兵(ワン・ビン)

作家/王兵(ワン・ビン)
1967年、陝西省生まれ。1992年、瀋陽にある魯迅美術学院で写真を専攻。1995年、北京電影学院映像学科入学。1998年、インディペンデントの映像作家兼監督の仕事をスタート。1999年、インディペンデントの長編劇映画『偏差』で撮影を担当。その後、初のドキュメンタリー『鉄西区』を製作。2001年末に撮影が終了した本作の300分ヴァージョンが、2002年ベルリン映画祭「インターナショナル・フォーラム」部門に選ばれ、リスボンの国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞。また本ヴァージョンは2003年のマルセイユ国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞した他、多くの国際映画祭に出品している。

上映日時

2009年02月27日(金)11:00~「第2部:街」*途中休憩あり

上映情報

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