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ブルース・コナー

Bruce CONNER

ブルース・コナー(1933-2008年)は、1958年に最初の映像作品である「ある映画(A Movie)」を、当時一般的に撮影されていた家族や友人との日常を撮影したプライヴェート・ムーヴィーのフィルムの切れ端をつなぎ合わせて制作した。ファウンド・フッテージ技法の嚆矢と称されるこの作品にはコナーの卓越したモンタージュ技術が見てとれる。映像のコラージュともいえるこの技法はすでにコラージュによる立体作品の制作を始めていたコナーにとって、当然の選択であったのかもしれない。 一部にはきわめて熱心な支持者がいながら、美術史的にはあまり高評価を得ていなかったが、1999年から2000年にかけてウォーカー・アート・センター(ミネアポリス)を皮切りに大規模な回顧展「コナー以前2000年 ブルース・コナー物語第2部」(他)が開催され、徐々に再評価の兆しが見えた。没後はこれまでの活動の再検証が期待される作家である。

展示

ブルース・コナー

Bruce CONNER

ファウンド・フッテージの先駆者として知られるアーティスト。実験映像の分野のみならずコラージュやインク・ドローイング、写真作品など幅広い活動を行った。

ジャンル

展示

場所

3F

作品図版/画像
ブルース・コナー
《TVの深夜映画:1978年7月10日午前1:20から1:27:スターンズ・モーテル、カリフォルニア州ヴェニス》1978年撮影、1986年プリント
白黒写真の連作(エディション 1/3)
27.9 x 35.5 cm
協力:マイケル・コーン・ギャラリー、ミヤケ・ファイン・アーツ
作品図版/画像
展示期間

2月20日(金) - 3月1日(日)

上映

追悼・ブルース・コナー 視覚の残光

視覚的コメディ、終末的主題、社会派批評という一連の作品によって、映画の伝説ともなったブルース・コナー(1933─2008年)はさまざまな世代の実験映画作家を刺激しつづけ、ポップ・カルチャーに影響を与えている。先駆的作品《A Movie》(1958年)で、コナーが「フィルム・アッサンブラージュ」という新ジャンルを創設したとき、映画界と音楽界はこぞって、離れ業のような、矢継ぎ早の編集技術に喝采を博した──希薄化された模倣品が後にMTVで勢力をふるうことになる。表面処理はクリシェと化したとしても、視覚的・概念的内容はユニークでありつづる。コナー的美学は固有名を超え、アートとフィルムの一部と化した。宗教的、政治的、終末的イメージの盗人と自ら主張したように、コナーは映像メディアのイマージュとイデオロギーをともに破壊する。

ジャンル

上映

場所

1F

作品図版/画像
ブルース・コナー《宇宙光線》
1961年/16mmフィルム、白黒、サウンド/4分/アメリカ
作品図版/画像
ブルース・コナー《メア・クルパ》
1981年/16mmフィルム、白黒、サウンド/5分/アメリカ
作品図版/画像
ブルース・コナー《A MOVIE》
1958年/16mmフィルム、白黒、サウンド/12分/アメリカ
上映日時

2009年02月21日(土) 19:00~

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