ジェス・マクニール
Jess MACNEIL
1977年、ノヴァスコシャ(カナダ)に生まれる。1995‐2004年、シドニー大学および同大学院にて視覚芸術を専攻。現在は、ロンドン(イギリス)に滞在中。写真をもとにした絵画制作を重ねていたマクニールは、一瞬を即座に切り取る写真に対し、絵画には、描画のプロセスや鑑賞体験にともなう時間性がはらまれていることに注目した。絵画の時間性を問うなかで、マクニールは、制作手段にヴィデオを採用するようになる。《オペラハウスの階段(Opera House Steps)》2006年は、シドニー・オペラハウスの階段を行き交う人々の影をとらえたもの。一見抽象的に見える画面だが、眺めるうちに、隠されているものが脳のなかで像を結びはじめる。可視と不可視、意識と無意識、公共空間と私的空間、実体とその影との間でせめぎあう感覚を、絵画制作と並行して映像を用いることで表現している気鋭のアーティスト。
http://www.gbk.com.au/artists/jess-macneil
ジェス・マクニール
Jess MACNEIL
見えているものと見えていないものーー意識と無意識、実体とその影、公的空間と私的空間とのせめぎあいを顕在化させるために、ヴィデオを用いる。
ジャンル
展示
場所
2F
展示期間
2月28日(土) - 2月28日(土)
「映画」と「絵画」の境界線上で
「絵画は静止画なのだろうか。そして映画の画面は(いつも)動いているのだろうか。 記憶は現在の感覚が作り上げるものだ。記憶のイメージは、絵筆を握った画家の身体によってたえまなく編集され続け、キャンバスに移される。鑑賞者もまた、その場の音響も含め、瞬きと意識/無意識による編集を行い、画との間にイメージを組み立てる。時代によって、編集の形、記憶は異なり、我々は描かれた時代の鑑賞者とは異なった絵を見ているのだ。 映画史の最初に位置する「列車の到着」は、30秒ほどの時間の始まりと終わりでは、まったく異なった絵がそこにある。1895年の観客は驚いて眼を見開き、2枚の絵とその間の変化を身体で受け止めた。日常的なものがレンズによって見知らぬものとして現われる。多数の観客がそれを受け止める体験の始まり、観客が瞬きと意識による編集によって個別の映画を作り上げる歴史の始まりとなったのだ。 そして百年。スクリーンには、ときに、巨大な軍勢の「図」をデータとして増幅させた、ただ凡庸な画面も現われる。これはむしろ「停止」した画面だろう。 8ミリや35ミリのフィルム画面から、携帯電話のデジタルディスプレーまで、動きを豊かにはらむスリリングな「静止」を含むあらゆる絵について、「動く」ということはどういうことなのか、「描かれる時間」とは何かを考えたいと思ってこのプログラムを組みました。
ジャンル
上映
場所
1F
上映日時
2009年02月28日(土) 19:00~
cafe talk:ジェス・マクニール
展示作家達自ら、作品の見どころや、制作過程に至る話など貴重な話を語ります。カフェで飲みものを片手に、気軽に楽しく話を聞くことができます!
ジャンル
トーク
場所
2F
展示期間
2月28日(土) - 2月28日(土)